# Claude APIの処理地域をinference_geoで固定

> Claude APIでは inference_geo に us を指定すると推論が米国内に限定され、料金は1.1倍です。リクエスト単位とワークスペース単位の設定の使い分けを中小企業向けに整理します。

- Canonical: https://kuucorp.com/blog/claude-api-inference-geo-us-only-workspace-policy-smb/
- Date: 2026-10-22
- Last modified: 2026-10-22
- Publisher: Kuu株式会社 (https://kuucorp.com)

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取引先から「顧客データを扱うAIの処理は国内または特定の地域で完結させてほしい」と求められ、Claude APIがどこで推論を動かしているのか説明できない。中小企業のAI活用で増えている場面です。

Claude APIには、推論を実行する地域を制御する設定があります。リクエストごとの指定と、ワークスペース全体で固定する設定の2段構えです。本記事では公式ドキュメントに基づき、設定の意味、料金への影響、制約を整理します。ZDR（ゼロデータ保持）や保存期間は[Claude APIのデータ保持とZDR](/blog/claude-api-data-retention-zdr-smb-guide/)、ワークスペースの基本設計は[Claude APIワークスペース設計](/blog/claude-api-workspace-team-management-wif/)を参照してください。

## inference_geoとワークスペースgeoは何が違うのか

> データレジデンシーは2つの独立した設定で決まります。推論を実行する場所を決める inference geo と、保存先を決める workspace geo です。

公式ドキュメントでは、次の2つが独立した設定として説明されています。

| 設定 | 制御する対象 | 設定場所 |
|---|---|---|
| inference geo | モデル推論が実行される地域 | APIの `inference_geo` パラメータ、またはワークスペースの既定値 |
| workspace geo | 保存データの置き場所と、画像変換・コード実行などエンドポイント処理の場所 | ワークスペース作成時（Console） |

混同しやすい点は、`inference_geo` を `us` にしても、それだけで保存先が決まるわけではないことです。保存と推論は別々に統制します。

現時点で選べる値は限られます。`inference_geo` は `"global"` と `"us"` の2つだけ、workspace geo も `"us"` のみです。日本国内に限定する選択肢は、公式ドキュメントの現行記載にはありません。国内処理が契約上の必須条件なら、Claude APIの設定だけでは満たせない可能性があります。要件を先に確認してください。

## inference_geoをus指定すると何が変わるのか

> `inference_geo` を `"us"` にすると推論は米国内のインフラだけで実行され、全トークン区分が標準料金の1.1倍になります。

`POST /v1/messages` に `inference_geo` を追加するだけで指定できます。

```python
response = client.messages.create(
    model="claude-opus-5-5",
    max_tokens=1024,
    inference_geo="us",
    messages=[{"role": "user", "content": "この文書の要点をまとめてください。"}],
)
print(response.usage.inference_geo)  # 実際に推論が動いた地域
```

レスポンスの `usage.inference_geo` に実際の実行地域が返るため、ログに残せば「指定どおりに処理された」ことを後から示せます。

押さえておく点は次のとおりです。

- 既定は `"global"` で、性能と可用性を優先してどの地域でも実行されます。標準料金です
- `"us"` は入力・出力トークン、キャッシュ書き込み、キャッシュ読み取りの全区分で1.1倍です
- 対応は Claude 4.6 以降のモデルです。それ以前のモデル（Opus 4.5、Haiku 4.5 など）で指定すると400エラーになります
- Batch API でも使え、バッチ内のリクエストごとに値を指定できます
- レート制限は地域をまたいで共有されます

1.1倍の影響は規模で変わります。たとえば月の利用料が10万円なら、全リクエストを `"us"` にした場合の目安は11万円です。ただし実際の増分は、`"us"` を指定したトークン量だけに掛かります。

## ワークスペース単位で地域を固定するにはどうするか

> `allowed_inference_geos` で許可する地域を絞り、`default_inference_geo` で未指定時の既定値を決めると、キーを使う全員に同じ方針を強制できます。

リクエストごとの指定は書き忘れが起こります。地域の方針が決まっているなら、ワークスペース側で固定するほうが確実です。

- `allowed_inference_geos`: ワークスペースが使える地域を制限します。許可外の `inference_geo` を指定したリクエストはエラーになります
- `default_inference_geo`: `inference_geo` を省略したときのフォールバックです。個別リクエストで上書きできます

どちらも Console または Admin API の `data_residency` フィールドから設定できます。以前に「グローバルルーティングのオプトアウト」を設定していた組織は、`allowed_inference_geos: ["us"]` と `default_inference_geo: "us"` に自動移行されています。コード変更は不要です。

中小企業向けの運用案を示します。

1. 個人情報や取引先の機密を扱う業務用に、専用のワークスペースを作る（`allowed` を `["us"]` に限定）
2. 社内の検証用など制約のない用途は別ワークスペースに分け、既定の `global` のまま使う
3. 用途ごとにキーをワークスペースに固定し、誤って制限のないワークスペースを使わないようにする
4. 応答の `anthropic-workspace-id` ヘッダーと `usage.inference_geo` を記録し、どのワークスペースで・どの地域で処理されたかを突き合わせる

ワークスペースごとの月額上限（Spend limits）も併用できます。`us` 固定のワークスペースは単価が1.1倍になるため、上限を別に置くと予算管理がしやすくなります。キーの種類と失効の設計は[Claude APIキーの種類と漏えい時の初動手順](/blog/claude-api-key-types-expiration-leak-response-smb/)も参考にしてください。

## 他のクラウド経由で使うと設定はどうなるか

> Bedrock や Google Cloud 経由では `inference_geo` は使えず、地域はエンドポイントURLや推論プロファイルで決まります。

公式ドキュメントによると、`inference_geo` が使えるのは Claude API（直接契約）と Claude Platform on AWS です。ほかのプラットフォームでは扱いが異なります。

- Amazon Bedrock と Google Cloud: 推論地域はエンドポイントURLまたは推論プロファイルで決まり、`inference_geo` は適用されません。料金もプラットフォーム側の独自の体系です
- Claude in Microsoft Foundry: `inference_geo` は適用されません。Azure ホストのデプロイで US Data Zone Standard を選ぶと、米国内に限定でき、同じ1.1倍の係数が掛かります
- OpenAI SDK 互換エンドポイント: `inference_geo` は使えません

すでにクラウド基盤を決めている場合は、その基盤側の地域指定の仕組みを使います。どのルートを選ぶかは、[マネージドかセルフホストかの判断](/blog/agent-platform-managed-vs-selfhost-decision-smb/)とあわせて検討してください。規模が大きく、VPC内デプロイや厳格な規制対応が必要になる場合は、大企業向けの[VPC内LLMデプロイとデータレジデンシー](/blog/vpc-llm-deploy-data-residency/)の設計が出発点になります。

## 参考

- [Data residency（Claude Docs）](https://platform.claude.com/docs/en/manage-claude/data-residency)
- [Pricing（Claude Docs）](https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/pricing)
- [Workspaces（Claude Docs）](https://platform.claude.com/docs/en/manage-claude/workspaces)

## まとめ

> 処理地域の統制は、取引先要件の確認、ワークスペース分離、実行地域のログ化の3手順で足ります。

`inference_geo` の指定は1行で済みますが、価格は1.1倍、選べる地域は現状 `us` と `global` の2つ、対応は Claude 4.6 以降のモデルに限られます。設定の手間よりも、取引先が求める地域要件を満たせるかの確認が先です。

Kuuでは、中小企業のAI活用を導入から定着まで伴走する[AI Ops](https://kuucorp.com/services/ai-ops/)を提供しています。ワークスペースの分け方やデータの取り扱い方針の整理が必要でしたら、ご相談ください。
